隧道の詩

定形も自由もいろいろ

不安定な気持ちを言葉にしたい。それだけの気まぐれなブログ。口語自由詩ばかり。
くだらない近況報告も挟みつつ。
過去に書いたものも少々。
2016.7.5開設

大人になるということ

夜が降りてきて

酸素は地球深くに潜り込み

足りない頭で答えを求めて

パクパクとあえぎながら空を見上げていた。

いつもより大きな月に浮かぶ模様を

水晶玉に映った未来のように眺めていた君は

純粋で美しかったよ。


朝が昇ってきて

酸素を得た君は

とまれの標識の前で笑っている。

夜が来れば

停止線を越えられると思っている君。

もう大人になったんだろう。

それより先にあるのは

月のない空だけだよ。

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