隧道の詩

定形も自由もいろいろ

不安定な気持ちを言葉にしたい。それだけの気まぐれなブログ。口語自由詩ばかり。
くだらない近況報告も挟みつつ。
過去に書いたものも少々。
2016.7.5開設

愛の死

致死量の睡眠薬とコップ一杯の水が
私の枕元で愛をささやいた。
私は青白い月光の下でかすかな幻想を抱いていた。
目覚めない私の前。
誰かが私の名を呼んでいるだろうか。
誰かが私のために涙を流しているだろうか。
誰かが私の冷たい頬を優しくなでているだろうか。
願わくば、その「誰か」が君であるようにと想い続ける夜。
随分と長かった。


おはよう
今日は君のお葬式だね
さようなら
私は君の名を呼んだり頬をなでたりはしないよ


ごくり


コップ一杯の月光を飲み干した。

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