電車に揺れる
私は海辺の町には住んでいない
波形も、波打ち際の音も、思い出せない
海辺町を横目に通過する、故郷への電車
ガタガタゴトン、ガシャンガチャン
この揺れが波形で、この音が波の音だと思っている
無機質な海
この海が誰かの命の上にあること、
私達は考えたりしない
車輪のサビが血液ではないと証明できないのに
枕木の下の無数の命は目に見えない
ガタガタゴトン、ガシャンガチャン
この揺れが命で、この音が呼吸だ
私は海辺の町には住んでいない
波形も、波打ち際の音も、思い出せない
海辺町を横目に通過する、故郷への電車
ガタガタゴトン、ガシャンガチャン
この揺れが波形で、この音が波の音だと思っている
無機質な海
この海が誰かの命の上にあること、
私達は考えたりしない
車輪のサビが血液ではないと証明できないのに
枕木の下の無数の命は目に見えない
ガタガタゴトン、ガシャンガチャン
この揺れが命で、この音が呼吸だ